マインド

インテリアデザイナーになるためのマインドの整え方①【お客様との関わり方】

こんにちは!現役インテリアデザイナーのいまこ(@imakonointerior)です。インテリアデザイナーを目指す方、インテリアデザイナー初心者の方に向けて有益情報を発信しています。今回はインテリアデザイナーのマインド」についてお伝えします~。

初心者ちゃん
初心者ちゃん
プロのインテリアデザイナーとして仕事をするには、どんな考え方を持っていた方がいいですか?
いまこ
いまこ
いい質問だね!多くの人がつまずいてしまう”ある考え方”について話していくよ!

こんな方におすすめの記事です

・インテリアデザイナーとして必要な心構えが知りたい

・インテリアデザイナーがどんなことを考えて仕事をしているか知りたい

・世間のイメージと実際のギャップみたいなものを知っておきたい

インテリアデザイナーになるためのマインドの整え方【お客様との関わり方】

インテリアデザイナーになりたいと考えている人はインテリアが好きという人がとても多いです。つまり「好き」を仕事にしたいと考えているということです。「好き」を仕事にできることは素晴らしいことです。ただ、「好き」が軸にあることで、陥ってしまう”ある考え”があります。それを知っておくだけで、今後プロとして仕事がしやすくなるのでお伝えします。

センスでマウントをとらない

インテリアデザイナーは「好き」を仕事にしているので、仕事に一生懸命な人がとても多いです。筆者もそのうちの一人ですが、時に”ある思考”に陥ってしまいお客様とうまくいかなくなることがあります。それが「私はこれが絶対にいいと思う」というものです。世の中には「センスがいい人」と「センスがよくない人」がいます。インテリアデザインに関して言えば、プロのインテリアデザイナーは「センスがいい」人がほとんどです。プロなので当たり前と言えば当たり前です。もちろんインテリアデザイン以外の分野ではセンスがよくないことはたくさんあります。あくまでもインテリアデザインに関しての話です。筆者でいえば、インテリアデザインに関してはそれなりにセンスはいいと思いますが、子育てに関してはセンスゼロだという自覚があります。それなりにセンスがいいと自覚している分野に関して、人は時に悪意なくマウンティングしてしまうことがあります。相手はお客様だった場合は非常に危険です。「センスがいいデザイン=絶対的な正解」ではありません。仕事をする上で一番大切なことは、あくまでもお客様の課題を解決すること、お客様に満足していただくことです。お客様のセンスを無自覚に否定して、自分のセンスをゴリ押しするのではやめた方がいいです。とはいっても、センスゼロの仕上がりになるのも正直イヤですよね…そういうときはどうしたらいいでしょうか?

コンセプトに立ち返る

例えば、お客様が「壁は花柄、天井は宇宙の柄にしたい」と言っていたとします(笑)。お客様の希望は叶えたいと思うけど、仕上がりはきっとひどいことになるしお客様自身も満足しないかもしれない・・・そういうときに「その組み合わせはセンスが悪いのでやめましょう」ということは絶対に言わない方がいいです。そういう時はコンセプトに立ち返ることをおススメします。コンセプトに立ち返るとは、つまり「どうしたいのか?」ということです。今回の場合、コンセプトが「派手な子供部屋を作る」だっとしましょう。その場合、お客様は柄と柄を組み合わせてとにかく派手にしようと考えたかもしれませんが、「派手な子供部屋」を作るためのアプローチは他にいくらでもあります。お客様とコンセプトの再共有をしたり、そもそもの「現時点での課題」などに立ち返ったりしながら話を仕切りなおしていきます。最終的に「私はこれが絶対にいいと思う」というセリフを言わざるを得ない場面も実際は出てきますが、十分なコミュニケーションをとった上であれば話がこじれるようなことにはなりません。

デザインワーク以外が超大事

インテリアデザイナーになりたいと考えている人は「デザインがしたい」と考えている人がほとんどです。でも、実際はデザイン以外の仕事が超大事になってきます。デザイン以外の仕事というのは、ざっくりいえば「コミュニケーション」です。お客様は、インテリアデザインに対する要望はもちろんありますが、それ以外にも心地よいコミュニケーションを求めています。具体的に言えば、思っていることを明確に言語化してくれたり、専門用語の少ないわかりやすい説明だったり、適切な速度のレスポンスだったり、ワクワクを共有することだったり、お客様自身の交渉事でプロとしてアドバイスしてくれたり(例えば不動産との交渉など)。極論を言ってしまえば、デザインが最高でもコミュニケーションがいまいちだとお客様は不満を感じるし、逆にコミュニケーションが最高であればデザインがお客様にとっていまいちでも、それ自体もコミュニケーションでカバーして、お客様に満足していただくことができます。

働き方としてはクライアントワークの少ない「デザインだけ」の仕事もたくさんあります。ただ、デザインだけの仕事では「あなたのやりたいデザイン」が叶わないことも多いです。デザインだけの仕事は「誰かがやりたいデザイン」をカタチにする人=オペレーター的な仕事が多いのが現実です。デザイン職として就職しても、実際ははほぼオペレーターだったということも少なくないです。自分で考えてデザインをしたいと考えるのであれば、コミュニケーションスキルは欠かせません。

「好き」と「仕事」を切り離す

「好き」の延長で仕事をすると、対顧客面でやらかしてしまったり理想と現実のギャップに思い悩む場面が多くなってしまいます。「好き」の延長で仕事をすることもある程度は可能だと思いますが、その場合はセルフブランディングとマーケティングリサーチを徹底的することは不可欠です。さらに実績がないと信用面のハードルも高いです。これからインテリアデザイナーとして仕事を始めようと思っているのであれば、一旦「好き」と「仕事」を切り離して考えると成長スピードも全然違います。筆者は会社員の頃、「好き」と「仕事」を切り離して考えることができませんでした。「私だったら絶対この方がいいのに」という自己満マインドが脳内に居座っていたので、ずっとダメ社員でした。でも、全然関係ない分野で起業をしてビジネスを学んだことで、「好き」と「仕事」を切り離して考えることができるようになりました。「好き」と「仕事」を切り離したからといって、「好き」がなくなるわけではありません。「好き」は一旦置いておくだけで問題ありません。それだけで、視野が広がり、広く深い視点で物事が考えられるようになります。

自分を守るための働き方を

「好き」と「仕事」を切り離すことは、あなた自身を守ることにもつながります。「好き」の延長で仕事をしていることの弊害として「ついつい働きすぎてしまう」とういうのがあります。それ自体は別に問題ないと思っています。好きでやっているならだれにも文句を言われる筋合いはないですからね。ただ、収入に関してはしっかりと線引きして設定した方がいいと筆者は考えます。会社員でもフリーランスでも同じです。人生は長いです。20代の頃はたくさん働いてもそんなに大きな問題はないかもしれませんし、インテリアデザイナーとして成長することもできます。ただ、30代以上になると仕事以外の面でライフステージが変化していく可能性があります。例えば、結婚・出産・育児・介護などです。そういった環境下では、短時間で効率的に収入を確保することがなによりも大切になってきます。その時の為にも、「好き」と「仕事」を切り離して考えることをオススメします。「好き」は一旦置いておいて、収入のための仕事としての環境を整えておく。会社員であれば、産休育休制度のある会社、残業代がきちんと支払われる会社に在籍するなど。フリーランスであればデザイン単価を上げておく、いざというときの外注先を確保しておくなど。筆者はライフステージの変化に対応できずドタバタとフリーランスになり、家族にもさんざん迷惑をかけてしまいました。長い目で見てあなたにとっての最適な働き方が叶うように、頭にいれておいてください。

まとめ

これからインテリアデザイナーになりたいと思っている人にとってはちょっと現実的でつまらない内容だったかもしれません。ただ、ある程度の割り切りをもって仕事を進めていくことは、最終的に本当にやりたいことを叶えるための手段としては大いに役立ちます。

次回はよりデザイナーとしての本質に関係するマインドセットをお伝えしますので楽しみにしていてください。