デザインスキル

スタバの内装がおしゃれだと感じる理由を徹底考察した①

初心者ちゃん
初心者ちゃん
スタバってどのお店もおしゃれですよね~!何か秘密があるのかな?
いまこ
いまこ
確かに内装デザインは店ごとに違うのに全部おしゃれだよね。理由を考えてみよう!

こんな方におすすめの記事です

・スタバのようなお店を作りたい店舗オーナーの方

・スタバみたいなお店をデザインしたいデザイナーの方

・スタバの魅力の秘密が知りたい全ての方

結論

・自己主張がちょうどいい

・客観性がちょうどいい

・とにかくすべてがちょうどいい

・つまりブランディングがエグイ(いい意味で)

「え、スタバって別におしゃれじゃなくない?」という意見もちらほらあるようですが…普通に考えておしゃれじゃないですかね?インテリアデザイン15年やってますが「スタバっぽい感じにしたい」という要望はこれまでにも数えきれないほど受けてきましたし。というわけで、今回はスタバのおしゃれの秘密について掘り下げていきます~。

スタバの内装がおしゃれな理由を徹底考察

そもそも「おしゃれ」って何?

おしゃれおしゃれと連呼していますが、そもそも「おしゃれ」ってなんなんでしょうね?筆者が考えるおしゃれは以下のようなものです。

「主観」と「客観」の黄金バランス

意味不明ですよね。説明していきますのでついてきてください。

主観とは

主観とは以下のようなものです。

『ああしたい』『こうしたい』『こう思う』

これが主観です。自己主張とも言い換えることができて

『情熱』『想い』『志向』

といったような意味合いもあると考えます。おしゃれかどうかを考えるときに「主観」があるかどうかはとても重要です。例えばファッションに全く興味のない小学生男子はファッションに関する自己主張が全くないのでお母さんが購入した洋服を用意されるがままに着ます。これは全くおしゃれではありません。逆に言えば、「おしゃれであること」の最低条件として「主観=自己主張」は欠かせないものだと言えます。

客観とは

では、主観だけがあればいいのかというとそんなことはありません。主観=自己主張が強すぎる場合は逆に「ダサい」認定されてしまうこともあります。例えば、ドラえもんが好きすぎてドラえもんの洋服ばかりを着用しているような人は多分おしゃれではありません。決しておしゃれじゃないことがダメだといっているわけではありません。ただ、おしゃれであるためには主観以外の要素が必要だということを言っています。それが「客観」です。

客観は

『流行』『TPO』『品性』

このような要素を取り入れているかどうかで決まります。「人からどう見られるか」を意識しているところが主観にはない部分です。流行をある程度捉えたものであり、TPOもわきまえている。かつ、清潔感があり品性を感じられるもの。品性に関しては賛否あるかもしれませんが、個人的には重要だと考えます。ちなみに、客観だけの人はおしゃれではありません。流行に合わせてファッションや価値観がコロコロ変化していくようなタイプの人ですね。

主観と客観の黄金バランスとは

ある程度の主観=自己主張があって、客観性も兼ね備えている。これが「おしゃれ」であることのマスト条件ではないでしょうか。このバランスが絶妙な人は「おしゃれだわ~」となる。そう定義したいと思います。

スタバの内装がおしゃれな理由

さて、スタバに戻りたいと思います。スタバの内装がおしゃれな理由を考察するには、内装だけではなくスタバの全体像を見ていく必要があります。

スタバの企業理念が胸熱

スタバの企業理念は心が揺さぶられる胸熱メッセージが詰まっています。企業理念の一部がコチラ。

・誰もが自分の居場所だと感じられるような文化をつくります

・一人ひとりが全力を尽くし、最後まで結果に責任を持ちます

・人間らしさを大切にしながら、成長しつづけます

どうですか?ぐっときませんか?スタバの情熱とお客様を思う気持ちがストレートに伝わってきます。

スタバの企業理念を詳しく見る

自己主張と客観性のバランスを考察

企業理念からはスタバの熱い自己主張が感じられますね。ただ、スタバは主張だけでは終わりません。客観性もきちんと押さえています。スタバの客観性がよくわかるのが

ドリンクのカスタマイズの自由度

スタッフのフリースタイル接客

上記の2点が挙げられます。ドリンクのカスタマイズについては、ほかのカフェと比較すれば一目瞭然です。あんなに無限にカスタマイズ可能なカフェは他には見たことがありません。これは、どんなユーザーにもおいしいドリンクを提供したいという徹底した客観性が生みだした思考にほかなりません。スタッフの接客も然りです。あれだけ多店舗展開しているチェーン店であれば、スタッフの接客もマニュアル化されるのが普通です。でも、スタバは違います。どこまでもお客様の居心地の良さ=客観性を意識した接客が行われていると感じます。スタッフのパーソナルな部分までは知り得ませんが、皆さん勝ち組感にあふれています。見た目がどうこうではなく、内面からにじみ出る「勝ち」の雰囲気。自信に満ち溢れた接客で大変心地よいです。

考察をしてわかったこと①

これだけ考察をしてわかりました。

・企業理念が胸熱

・商品が超お客様目線

・スタッフの接客に心温まる

この自己主張と客観性の絶妙バランスで、おしゃれの片鱗はすでに見えていますね。ただ、企業理念とドリンクカスタマイズとスタッフの接客だけで「おしゃれだわ~」と認識する人はなかなかいないでしょう。理由は、おしゃれとは基本的には目に見えるデザインされたもので判断されることが一般的だからです。

考察をしてわかったこと②

目に見えるデザインされたもの。それが内装です。空間デザインです。前述のような強いおしゃれ基盤をもつスタバが空間デザインを行うと、それはそれはおしゃれなものに仕上がるのは誰が見ても明らかでしょう。自己主張を持ち、どう在りたいかを明確に言語化している。そして、マーケティング的観点も持ち合わせ、ターゲットにドンズバッと刺さるデザインで心を鷲掴みにしているのです。空間デザインというのはただ単に床をフローリングで仕上げて壁をコンクリート打ちっぱなしにすればいいというものでは断じてありません。デザインワークを行う前の段階が非常に重要になります。それが「言語化」であり「マーケティング」なのです。

まとめ

ブランディングがエグい

色々書きましたが、つまりスタバはブランディングがエグい。もちろんいい意味です。ブランディングとは「主観」と「客観」をまとめたものだと筆者は考えています。有名な事実として、スタバは広告にあまり投資をしていないと言われています。実際、テレビCMとかチラシも見たことがありません。これはブランディングの完成度が非常に高いことの証明なのかなぁなどと考えています。その一環として空間デザインもあるわけですね。

まとめ

スタバがおしゃれな理由を考察してみました。スタバの具体的な空間デザインについては次回考察していきます。